画像引用元 引用元 とやま なんと国体 初日 富井正一
個人的にはせっかく習ったやり方がどうも違う気がすると「大嘘つき」と言いたくなります。
例えばこの「力強いターンを習得する3つの鉄則」という動画の指導理論は10年以上前にスキースクールで習ったとか、インストラクターになったような人は多分「えーっ?」と驚く内容かも知れません。
何が「えーっ?」なのかと言うと、この動画ではターン中にマキシマムでも両脚荷重にしているような解説をしているからです。
何十年も前からターンマキシマムでは「外足荷重」「外スキーに多く乗れ」と教えられてそれがスキーの基本の基だったはずで、「外スキー1本に乗れ」とさえ言ったり言われたりしていましたから。
全日本スキー連盟(SAJ)主催の基礎スキー選手権やスキー技術選手権で上位入賞(優勝あり)の渡部三郎選手のパラレルターン種目での滑りでは、それこそ内足を浮かして外スキー1本のシルエットを見せていた位です。
やはり優勝している井山敬介選手も「外スキー」と言っています。↓
いや、それどころかかつての世界王者ステンマルクも日本人トップレベルの海和選手もこんなに内スキーを持ち上げてる・・・。
それが「両スキーの間(あいだ)に乗れ」という事は、外足ではなくもっと内側に乗れという事になります。
そうしたらかつてのスキー理論は大噓だったんかい?と怒りたくもなるのです。
で、よく聞かされるのが用具の進歩、特にカービングのスキー板(いた)に変わったから滑り方も変わったという話。
しかし、スキー板(いた)のサイドカーブが少し位変わったって重心の乗せ方がそんなに変わるものではない気もします。
(以上、 2019.12.13 21:17投稿)
そして、2020年2月の国体GSL優勝選手の滑りを見ればそれどころではありません。
ご覧の通り、内スキーの方からより多くの雪しぶきが吹き上がっています。
つまり、内スキーの方がより強く雪に圧を加えている=内スキーヘの荷重の方が多いとさえ言える滑り方をしています。
たまたまこの時だけそうなったようにも見えますが、それでも全般的には両スキー均等荷重にしようとしているように見え、決して「外スキー1本に」なんて乗っていません。
つまり、やっぱり「外スキー1本に乗れ」と言うのは嘘だったと断定したくなります。
ただ、レースではスタートからゴールまで単純に同じカービングターンだけですべてを押し通すべきものでもないようですので、この場合も内スキーに一時的に荷重配分が多くなっているだけかも知れません。
その辺りの事は別のページに載せておきましたのでご参照下さい。↓
しかし、この最速男らしき選手は何と時々外スキー1本に乗ったり内スキー1本に乗ったりしていて、全体的には内足荷重気味にも見えます。
とにかく 「外足荷重」「外スキーに多く乗れ」 ばっかり言うのは絶体違うのです。
結論を申し上げます。
滑走中に一時的に(短時間)外スキー又は内スキーのどちらを浮かせても(持ち上げても)、まるで何事もなかったかのように(両スキーの時と変わらずに) 脚部以外(腰、重心、上体など)を安定させたまま滑れるポジションで滑走せよ。
つまり、片スキーが持ち上がろうが関係なく滑れるようにしろと。
もしビデオで上半身だけ写し続けたら脚部に何事も起きていないように見えるように。
もっと細かい事を言えば、滑走中にエッジングも片スキーか両スキーが逆エッジになろうが、まるで何事もなかったかのように(順エッジの時と変わらずに) 脚部以外(腰、重心、上体など)を安定させたまま滑れるポジションで滑走せよ、という事もこの動画から読み取れます。↓
もっと明確なのがこの動画。↓
本番の1本の滑りの中で内足ターンを2回、外足ターンを1回、更にゴール後に両足ジャンプを混ぜてるんです。
それで優勝してるんですから。SAJ全日本スキー技術選手権に。
これらをまとめますと、やはり物理的には両スキーの間に重心を乗せなければならないのであります。
そんな事は当たり前だとばかりにこの選手も言いながら滑っています。↓