私はSAJ(全日本スキー連盟)のスキー1級に合格した年よりも後になってから、ある先輩スキー正指導員から「ターンは半円と半円をつないだ物」というような事を教わりました。

それ迄はそんな事は考えた事もなかったのですが、「そういう物だったのか」と思い、その後はそれを念頭に滑るようにしました。

なので、まず山回りターンによるプレターンをした後に谷側に向かってなるべく正確な半円を描くまで滑って進み、そこから反対向きに谷側へなるべく正確な半円を描くように進むのです。

ターンのつなぎ目(切り替え部分)はかなりスキーの方向が真横に近くなり、滑りの勢いがつなぎ目で弱まる感じでスムーズにつながらない感じはしました。

つまり1つのターンをしたエネルギーが次のターンの前にかなり失われている事が自分の体でも感じ取れていたのですが、半円から半円というイメージを持つ事を心掛けましたので、「これでいいのだろう」と思っていました。

しかし、準指導員検定のパラレルターンの時に直線部分が長くて半円の崩れたライン取りの受験者が合格し、かなり丸い半円を描いて滑った私が不合格になった事には愕然としました。

大嘘つきスキー理論6.ターンを切り上げろ – BalancePark

それから◯十年・・・。

結論は「半円から半円」は誤りです。

(ただ下りる時なら誤りではありませんが、上級レベルを目指す場合は誤り。)

又、ターンのつなぎ目は最もブレーキ要素の少ない部分ですので、エネルギーを失うどころか最も時速が速まらなくてはいけないのです。

つまり、私はまったく無駄な練習で多くの時間や体力などを潰したのでした。

今日(こんにち)では動画サイトなどで誰でも簡単にまともな理論に辿り着けますので、しっかり把握しながら練習して頂きたいものです。

引用元 松沢聖佳が解き明かす「走り」のメカニズム SG2020年1月号付録DVD   SKIGRAPHIC

それにしても、今なら小学生でもわかるレベルの事が当時はいい年こいた大人でも全然わかっていなかったのですから、本当に面白くありません。

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